2010年6月23日水曜日

授業案「ゴミ問題」改訂版*吉岡班



社会科指導法A  第2ステージ 吉岡班  10,6,23.


1.単元についての考察

  (1)単元で取上げられている社会事象をめぐる問題

 第1ステージであったように、ごみ問題とは「自然と社会の法則」であり、自然と人間の関係によって生じる問題である。つまり、環境問題として捉え、これを生じさせ、解決を妨げているのは人間と人間の関係にあることを頭に入れておかなければならい。ごみ問題を取り扱うにあたり、環境との持続的共存と人類の生き残りのためにはどうしても解決しなければならない問題であると考えるからだ。また、こういった社会的問題を教育上取り扱う場合には、共同の営みによって維持・解決される必要がある。その事、を知識的・体験的に学習に取り入れる必要があると考える。

  (2)単元の目標(ねらい)

「ごみ問題に関する理解を図り、問題に対する自分なりの解決法を見つける。」

  (3)単元について考えうる構成や計画(14時間扱い)

第一次(3時間)

 『ゴミ』についてのおおまかな知識を体験的に学習する。

第二次(7時間)

 私たち(児童)の家庭ゴミがどのように処理されているのか知るためにゴミ処理場を見学する。

第三次(4時間)

 身近なゴミや処理場見学を通して、気になったことについてグループに分かれて新聞としてまとめる。


2.単元中の一構成部分(小単元)

 (1)小単元でとりあげるゴミ問題と子どもたちとの関係

 現代のごみ問題において、ごみを減らす取り組みのなかでもひときわ目をひき、かつ有名なのもののひとつが「リサイクル」である。私たちの生活においても、よく見てみれば実はそこかしこにリサイクルされたものが存在する。

 これから先地球の明日を担っていく子どもたちには、ごみを減らしていくための有効な手段、そして私たちの生活に密接に関わるものとしての「リサイクル」が重要なキーワードになってくると考える。また、元となる資源から思いもよらないまったく別の製品がつくられることもあり、子どもたちも興味を持ちやすいのではないだろうか。

 (2)小単元のねらい(目標) 

ゴミが自身(児童)の生活にどのような影響を与えているかを通してゴミ問題は身近な問題であることを認識する。

 (3)授業案の設計


学習内容

学習活動

学習上の留意点

教員の活動

第一次

(導入)


自身(児童の)出すごみについて知る。

・家庭や学校で出されるごみにはどのようなものがあるか考える。

・私たちが一日に出すごみの量を知る。

・各家庭で出されるごみの調査をさせるのも良い。


・ごみの量を身近なものに置き換えて、実際に児童にわかる形で提示する。

(ペットボトル○○個分ec

・児童に宿題として課すか、教師自身の家庭ごみを調べる。

・置き換える物を考え準備する。

ごみの種類について知る。

・ごみにも種類があることを理解する。




・具体的にごみを分類する。

・ごみの種類について学習上名前が出ない場合は、グループに分け、ワークシートなどを使ってクイズ形式で可燃、不燃、資源など、ごみの名前を児童から引き出すとよい。

・ワークシートを使って分類し、ごみ出し方の学習につなげる。

・学習状況に合わせてワークシートを準備する。


ごみ処理について知る。

・ごみの出し方を学ぶ。




・ごみの行方について考える。




・リサイクルについて触れる。

・表などを使い、曜日ごとに出されるごみを知り、ごみがどのように出されているか考えさせる。(スプレーなどの取り説を観察させる)

・ごみの行き先について発問し考えさせた後に、ごみと行き先を線で結ぶような問題形式のワークシートを使って学習するとよい。

・分類したごみが行き先ではなく循環して戻ってきていることを学習する。また、リサイクルたけではなく、リユース・リデュースにも触れ、ごみによって適した利用があることを学習する。

・ごみ出し表を準備する。

・製品のごみに出すときの取り説などを準備する。

・3Rについての製品や資料を準備する。

第二次

(展開)

ごみ焼却処理の仕組みについて知る。




・どんなところを中心に見学するのか考える。


・事前にごみ処理場での疑問や質問を考える。

・ごみ処理場のどのようなことに注目して見学するのか考え、グループに分ける。

・グループでインタビューする質問をできるだけ多く考えさせ、ワークシー

・事前に考えられるグループ構成をシュミレーションし、学習・見学状況等に応じてワークシートを作成する。


・処理場を見学する。


トにまとめる。

・安全指導等確認する。

・見学に同行しながら、注目すべき点や重要な工程を確認したり、児童に働きかけたりする。

・気づきや感想をその場で共通する。補足等を行う。



・見学する処理場の事前視察。学習可能な事項の確認。



ごみ処理の問題について考える。




・見学したことをまとめ、グループごとに発表する。



・疑問や問題点から調べたいごみ問題について考える。

・見学したことをグループごとにまとめる。

・発表の形式は自由にし、クラスで共有させる。教師からの評価・還元を行う。

・次時の準備として、見学やこれまでの学習をとして、調べたいごみ問題に

ついて考える。

・発表形式に応じて広用紙・写真・パワーポイント等の準備。

(学習進度によって選択)



第三次

(まとめ)

ごみ問題について調べる。



・調べたいごみ問題を考え、決定する。

・グループに分かれ調べる。


・グループに分け学習を進めるが、グループ構成は学級・学習状況に応じて

編成する。(基本的には調べたい問題ごとに分ける。)

・調べる際に、PCルームや図書室への移動を認める。(移動する際の注意・決まりを確認。)

・解決しようとする問題に関して解決法を発見できるよう支援する。


・参考図書や新聞記事などを準備する。

・調べ学習の決まりを準備・確認する。


新聞としてまとめ発表する。


・新聞としてまとめ発表・掲示する。


・クラスの状況や学習進度によって、時間の制限を設ける。これまでの学習を生かせるようなまとめができるように支援する。

・新聞としてまとめ、教室の前や目立つ場所に掲示し、学級だけでなく学年としても共有できるよう配慮する。

・グループの発表に対する感想、疑問等をあげ、交流する。

・掲示場所の確保。


問題意識の共有(学習のまとめ)

・振り返り・学習の総まとめをする。

・学級でのまとめとして学習を振り返り、良かった点・新たな気づき・これからの身近な問題として評価をする。




3.自分たちの授業案について

・1.の1)のようなごみ問題に対する考えから、小学校34年生における単元として取り扱う場合、一般ごみを中心に取り扱う。その理由として以下の2点が挙げられる。

地域社会の問題としての側面が強いため。

つまり、生産・販売・消費というような生活サイクルが、生活と密着しているということ。

子どものごみ(環境)問題に対する意識変革への布石。

これは、ごみ(環境)問題に対する取り組みとして、教育が長期的であるので、現段階では基礎知識を身につけ、ごみ(環境)問題に対する取り組みが重要で効果的(有益)だということを学ばせるため。

・なるべく子どもたちがごみ問題を身近に感じられるように、座学だけではなく体験を多く取り入れた学習を構成した。

・ただ答えをおしえるだけではなく、子どもたちひとりひとりに考えさせる機会を多く設けた。

4.参考文献

ゴミはどこへ行く? 依田彦三郎 編書  太郎次郎社 19937.20

環境のための教育  ジョンフィエン著 東信堂 2009.9.15

よくわかる教育課程 田中耕治 編著  ミネルヴァ書房 2008.8.20

環境教育入門    阿部治 監修   明石書店

環境教育と学校の変革 北村和夫 著  農山漁村文化協会発行 2000.3.20

地球規模の環境教育 奥井智久 編著  ぎょうせい(株)発行











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