2010年6月8日火曜日

第2ステージ<ゴミ問題>授業案*吉岡班


社会か指導法A  第2ステージ発表   吉岡班  10,6,9

1.単元についての考察

  (1)単元で取上げられている社会事象をめぐる問題

 第1ステージであったように、ごみ問題とは「自然と社会の法則」であり、自然と人間の関係によって生じる問題である。つまり、環境問題として捉え、これを生じさせ、解決を妨げているのは人間と人間の関係にあることを頭に入れておかなければならい。ごみ問題を取り扱うにあたり、環境との持続的共存と人類の生き残りのためにはどうしても解決しなければならない問題であると考えるからだ。

  (2)単元の目標(ねらい)

「ごみ問題に関する理解を図り、問題に対する自分なりの解決法を見つける。」

  (3)単元について考えうる構成や計画

1次(3時間)

2次(7時間)

3次(4時間)

○ゴミって何?
・自身のゴミや家庭ゴミを具体的に理解する。
・ゴミの仕分けをしてゴミの種類を知る。
・リサイクルをする理由について考える。
※取り扱い単元

○ゴミの一生を追跡しよう
・ゴミ処理の仕組みを教え、インタビューしたいことやどこに注目してゴミ処理場の見学へ行くかをまとめる。
・従業員の方に案内してもらう
・気になったこと、疑問に思ったことを従業員の方にインタビューする。
・見学して気づいたことや感想をその場の皆で共有する。
・案内してくれた従業員の方にお礼の気持ちを伝える。
・見学した感想をプリントに書き、自分が学んだ軌跡を残す。

○ゴミ問題について調べよう
・5~6人のグループに分かれて、見学を経てゴミについて気になったこと、もっと調べたいと思ったことについて調べ、ゴミ問題新聞をつくる。
【エコマーク/家庭でも実践できる簡単なごみ削減術…etc
・発表してくれたグループへ気づいたことや感想をグループごとに発表し、交流する。
・見学に行ったことを振り返り、成長した自分に気づく。
・ゴミ問題に対して、自分がどのような意識を持って接していけばいいかをおのおの考える。

2.単元中の一構成部分(小単元)

 (1)小単元でとりあげるゴミ問題と子どもたちとの関係

 現代のごみ問題において、ごみを減らす取り組みのなかでもひときわ目をひき、かつ有名なのもののひとつが「リサイクル」である。私たちの生活においても、よく見てみれば実はそこかしこにリサイクルされたものが存在する。

 これから先地球の明日をになっていく子どもたちには、ごみを減らしていくための有効な手段、そして私たちの生活に密接に関わるものとしての「リサイクル」が重要なキーワードになってくると考える。また、元となる資源から思いもよらないまったく別の製品がつくられることもあり、子どもたちも興味を持ちやすいのではないだろうか。

 (2)小単元のねらい(目標) 

ゴミが自身(児童)の生活にどのような影響を与えているかを通してゴミ問題は身近な問題であることを認識する。

 (3)授業案の設計

 

学習活動

子どもの学びの姿と評価

「学びの質」を高める教師の指導

1

・自分の家庭や学校で出されるごみにはどのようなものがあるか、児童に問いかける
(各家庭で実際に出されるごみの調査をさせてもよい)
・私たちが一日/一年に出すごみの量は?(一人当たり/地域当たり)
・ごみに関して知っていることは?
上記のような質問を投げかけることにより、子どもたちとともに「ごみとは何か」ということについて考える。
子どもたちの意見を聞いた後、その問いの答えを提示し、ゴミに対する理解を深める。

*今までの自分の生活と照らし合わせ、推測して考えうる答えを導き出そうとしている。【問題解決にたいして進んで関わりたいという意欲】

・子どもとゴミとの距離を近くするために、物の量は「ペットボトル○○個分」などと説明し、より具体的に想像できるようにする。

・問いに対する答えが出にくい場合は、4択にするなど答えを絞ることによって、多くの生徒が考え、参加できるようにする。

・ゴミについて知っていることが出にくい場合は、「ゴミを出す時間帯は何時か」など、具体的な答えが出やすいようにする。

2

・家庭から持ってきたゴミを分別し、ゴミに種類があることを印象付ける
・可燃ゴミ、不燃ゴミ、資源ゴミ、有害ゴミについて何故そのように呼ばれるかを学ぶ。



・グループを作って、ゴミに種類がある理由について考える。

*物の対比によって対象について気づいたことを進んで伝えようとしている。【ゴミの分け方について発見したことを伝えたいという意欲】

*他のひとの意見を聞き入れ、より深い問題に対する理解をえようとしている。【自分以外の意見を聞こうとする関心】

・生ゴミなど、学校に持って来づらいものは、教師が持ってきて提示する。

・分類がしにくい場合はそのゴミが何で出来ているかなどのヒントを出して、生徒に考えさせる。

・ゴミ箱の写真を提示するなど、より子どもたちに身近なものである印象を与える。

・ゴミの分別したことを想起できるよう、分別した理由を板書しておく。

3

・前回考えたゴミを分類する理由としてリサイクルをするためであると提示し、リサイクルへの興味を高める。
・リサイクルされた製品を提示し、実際にリサイクルされたものに触れる。
・リサイクル製品について気づいたことを発表する。
・リサイクルの概要を学ぶ。
・リサイクルされないものはどうなるのか問いかけ、次のゴミ処理場へ繋がりを持たせる。

*リサイクルされたものに関心を示し、気づいたことを、進んで伝えようとしている。【リサイクルされたものとそうでないものとの違いや気づいたことを伝えたいという意欲】

・ゴミには生まれ変わってまた、自分たちの生活を支えてくれていることを、より身近に感じさせるために、再生されたシャツを提示するなど、子どもに興味を持たせる。

・リサイクルされたものへの気づきを促すために、リサイクルされていないものも一緒に提示したり、タグ、マークなどを見つけさせるよう促す。

・リサイクルされないものがどうなるのかという答えは出さず、あくまで次の小単元への橋渡しとする。

3.自分たちの授業案について

・1.の1)のようなごみ問題に対する考えから、小学校34年生における単元として取り扱う場合、一般ごみを中心に取り扱う。その理由として以下の2点が挙げられる。

地域社会の問題としての側面が強いため。

つまり、生産・販売・消費というような生活サイクルが、生活と密着しているということ。

子どものごみ(環境)問題に対する意識変革への布石。

これは、ごみ(環境)問題に対する取り組みとして、教育が長期的であるので、現段階では基礎知識を身につけ、ごみ(環境)問題に対する取り組みが重要で効果的(有益)だということを学ばせるため。

・なるべく子どもたちがごみ問題を身近に感じられるように、座学だけではなく体験を多く取り入れた学習を構成した。

・ただ答えをおしえるだけではなく、子どもたちひとりひとりに考えさせる機会を多く設けた。

4.参考文献

ゴミはどこへ行く? 依田彦三郎 編書  太郎次郎社 19937.20

環境のための教育  ジョン•フィエン著 東信堂 2009.9.15

よくわかる教育課程 田中耕治 編著  ミネルヴァ書房 2008.8.20

環境教育入門    阿部治 監修   明石書店

環境教育と学校の変革 北村和夫 著  農山漁村文化協会発行 2000.3.20

地球規模の環境教育 奥井智久 編著  ぎょうせい(株)発行

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