2010年6月23日水曜日

授業案「スーパー」改訂版*ビタミンA班


社会科指導法A 第一ステージ報告<スーパー>改 ビタミンA班

●全体像

【スーパーの売上高】

(※日本チェーンストア協会調査)

1997年 16兆8635億円 2009年 12兆8349億円

  …12年連続で前年を下回り、12年間で約4兆円の売り上げが減少

 ※日本チェーンストア協会

チェーンストアの事業活動を支援するため、7つの目標を書くに活動を展開している。

主な加盟スーパー:イトーヨーカ堂、イオン、ヤオコー、ダイエー、マルエツなど

[日本チェーンストア協会7つの目標]

①自由で活力のある商業環境の実現に向けた政策提言

②安全・安心への取り組み     ③公正取引の確立と推進

④生活者への積極的な情報発信   ⑤会員組織の強化と支部活動の充実

⑥社会と人にやさしい活動の展開  ⑦経営改善、業務効率化の推進

【消費支出に占める購入先別支出の推移(全世帯):全国消費実態調査】

項目

S39年

44年

49年

54年

58年

H6年

11年

16年

構成比%

一般小売店

73.0

69.9

63.2

57.4

53.1

41.6

34.8

32.8

スーパー

7.7

12.1

19.2

24.0

27.1

29.4

34.6

32.8

コンビニエンスストア

-

-

-

-

-

1.1

1.6

1.8

百貨店

9.0

8.5

9.3

10.1

9.8

9.7

9.4

8.1

生協・購買

2.4

1.9

2.1

2.9

4.2

5.6

5.5

5.5

ディスカウントストア・量販専門店

-

-

-

-

-

3.6

4.9

9.8

通信販売

-

-

-

-

-

1.5

1.7

2.8

通信販売(インターネット)

-

-

-

-

-

-

-

0.6

通信販売(その他)

-

-

-

-

-

-

-

2.2

その他

7.6

7.6

6.3

5.6

5.6

7.6

7.5

6.3

注1)平成元年は購入先の調査はしていない。

注2)昭和59年以前は「コンビニエンスストア」「ディスカウントストア・量販専門店」及び「通信販売」については調査を行っていない。

注3)平成6年及び平成11年の「通信販売」にはインターネットによる購入を含む。

【商品がお店に並ぶまで】

【生産】⇒【加工・製造】⇒【流通】⇒【販売】   

  

・[生産]:人間が自然に働きかけをして、自然にあるものを人間にとって有用なものに作り変え、新たな価値をつけくわえる。

・[加工・製造]:原材料に手を加えて製品とすること。

         ex)牛乳→バター、野菜→漬物、豚肉→ソーセージなど

・[流通]:商品が消費者の手に渡るまでの経路のこと。

      メーカー→卸売業者→小売業者→最終消費者

      ☆特に食料品は「生産者→消費者」のように直接商品を届ける産地直送もある。

・[販売]:商品を消費者へ売りさばく。

     ☆消費者がスーパーを利用する主な理由

  店が近い・品揃えが豊富・値段が安い・ポイントなどの特典がある・・・

                 ↓

          サービス=販売に携わる人の工夫 

販売に携わる人々の工夫の内容は、厚生労働省制作「※スーパーマーケット業の能力評価基準」にある内容と大いに関連している。

※スーパーマーケット業の能力評価基準

大きくわけて「販売」「店舗運営」「商品開発・仕入れ」「営業企画」の四点から基準が示されている。これらの基準を参考に小学生の学習構造図を右のように示す。

C:\Users\awatanabe\Desktop\社会科指導法\社会1.jpg

●何が問題になっているか?(昨年の朝日新聞の記事から考える)

私達にとって身近で、私達の生活に直接関係のある「今」起こっていることを4つ取り上げる

論点1、2009年5月23日 ネットスーパー売上5倍

論点2、2009年7月23日 PB商品の投入加速

論点3、2009年8月7日  高騰野菜 『大放出』

論点4、2009年9月10日 コンビニ弁当の値引きが広がらない訳とは

【1・ネットスーパー】

①仕組み

インターネットで受けた注文データを客の最寄り店舗に飛ばし、店舗従業員が店の陳列棚から該当商品をピッキングして箱詰めし、注文客の自宅まで配送する。

②メリット

自宅で注文可能、商品の種類や量の制限なし

③デメリット

品物を実際に見たり触ったりできない

④現状

イトーヨーカドー93店舗→ネットスーパー会員35万人。09年2月期の同サービス売上実績120億円。登録会員は増加中。平均注文数90件(1店舗/日)。2009/05/22http://www.morningstar.co.jp/portal/RncNewsDetailAction.do?rncNo=65359

⑤今後

「60~64歳でインターネットを利用している割合は71.6%と半数を超え(平成21年末/総務省)」ている。この世代は、職場などでインターネットを利用し始めた世代なので、抵抗感がないものと思われる。その結果、今まで比較的少ないと思われてきた高齢者の利用が増加しつつあるといえる。パソコンを使えるといっても、やはり簡単に注文できる分かりやすいサイト構築が求められるのは当然であるし、決済の際の安心も重要な点だ。商品そのものだけではなく、こうした使い勝手も、顧客の要望に応えるためにはそれ相応の投資が求められてくるはずだ。また、この宅配サービスの場合、配送に伴う人件費が企業側には負担となるため効率的な配送システムを構築できるかどうかが重要な鍵になると思われる。このため、都市部のような人口密度が高いところでは、こうした配送システムも効率的に運用できる反面、地方部では、なかなか難しい。消費者側が均一なサービスを享受できないという点も、発生すると思われる。

【2・PB=プライベートブランド(自主企画商品)】

小売店独自のブランドで販売さうれる、その小売店の専用商品

ex)セブンプレミアム(セブン&アイ・ホールディングス)

⇒2007年5月にスタート。~08年の1年間で380アイテム・売上高約800億円

<メリット>

販売側・メーカー…単一商品の大量生産・全量買い取りにより原材料・製造・管理・物流の

コスト削減ができる。

消費者…ほぼ同品質の製品を、より安価に購入する事ができる可能性がある。

<デメリット>

消費者…販売店はPB商品を優先して取り扱うので、他の商品の取り扱いが削減され商品の

選択の幅が狭められる。

メーカー…売り手主導型の商品が多くなり、研究開発・製造技術が低下する。

【3・高騰野菜:安値販売】

2009年8月、不安定な天候により野菜の値段が上昇。イトーヨーカ堂やダイエーなどが2~5割引き販売を打ち出した。

その結果、イトーヨーカ堂は3日間(全国の165店計)で通常販売の5倍に当たる1千トンを販売した。

[見解]

大手スーパーでは資金があると考えられ、大量買いが可能と思われる。

一方、小売店や自営業などは大手スーパーほど資金がないと考えられ、大手スーパーが業績を伸ばした分、業績が低くなり、経営に圧迫を受けたと考えられる。

【論点1~3から】

スーパーが与える影響一つとして、

各地で大型資本の出店が活発化

⇒特に地方都市や郡部では 既存の中小小売店が圧迫をうけるケースもでている。

(ex:商店街のシャッター街化)

大規模小売店舗立地法

大型店と地域社会との融和促進を図ることを主眼

シャッター街

定義:(シャッターをおろしたままの空き店舗が多いことから)俗に、集客力を失った中心部の商店街のこと

取り組み:秩父市みやのかわ商店街、品川区中延商店街、高松市高松丸亀町商店街

大型店との融和促進

意味:商店街の店と大型店が互いの利益を阻害することなく共存すること。

【4・コンビニ値引き】

セブンイレブンは2009年8月より弁当の値引きを認める方針に転換

→廃棄の量は減少、店側の利益は上昇

*しかし、値引きは広がっていない

理由:一時的に業績が改善しても利益率が悪く、メインとなる弁当や総菜の安売りが定着すれば結局はもうけが減ってしまうから

○これを受けて利便性の高いコンビニと安売り志向のスーパーを比較し、自分自身だったらどう使い分けるのか、なぜこの商品をここで買うのかなど自分の考えを持つべきなのでは、と考える。

●子どもたちの生活経験との関わり

・消費者の先輩である、保護者の人はどのような買い方をしているのだろう?

・そこから読み取れること(共通点や相違点)と学ぶこと

・何を、どこで買うかという選択

・スーパー・コンビニで働く人の存在、子どもたちの理解が出発点

・物の動きを通して、生産・加工・流通などで様々な人々が働いていることこら

人々の結びつきを学習

・5年で学習する「農業や水産業」「運輸の働き」につながる

・現代社会につながる学習(大量生産・大量供給・大量消費・大量廃棄)

【参考図書】

全国消費実態調査 総務省

社会科授業力の開発小学校編 日本社会科教育学会 2008年7月

楽しく学べるヒント教材3社会科の授業3・4年Ⅰ 谷川彰英 明治図書1990年9月

調べ学習社会科の授業づくりものや情報の動きを調べる授業 北俊夫  国土者 1997年

科学する店舗 店舗システム協会監修東洋経済新報社、2005

食品を見分ける磯部晶策岩波新書、1977

日本の「食」は安すぎる 山本謙治 講談社+α新書、2008

【参考URL】

スーパーマーケット業の能力評価基準 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/12/h1215-1.html

日本チェーンストア協会http://www.jcsa.gr.jp/

日本フランチャイズチェーン協会 http://jfa.jfa-fc.or.jp/

イトーヨーカ堂ネットスーパー  https://www.iy-net.jp/

2009.5.23/7.23/8.7/9.10 朝日新聞(いずれも朝刊)

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